RFPの作成費用はいくらかかるのか、誰が作成するのが適切なのか、さらに作成時間はどの程度必要なのかは、多くの企業にとって悩ましいテーマです。
特に初めて取り組む場合には、RFP作成支援とは何ですか?という基本的な疑問から始まり、自社で作成を進めるのか、あるいは外部サービスを活用するのかを判断する局面に直面します。
さらに支援コンサルを取り入れる方法によって、プロジェクト全体の効率や成果が大きく変わることも少なくありません。
Insights4 Pharmaの運用責任者であり、市場調査のプロとして25年以上にわたり国内外の案件に携わってきた前田静吾が培った経験と知見からRFPコンサルティングの相場や活用方法を解説します。
本記事では、相場の目安や業界ごとの特徴を整理し、失敗や後悔を避けるために役立つ実践的な知識をわかりやすく解説していきます。
記事のポイント
- RFPの作成費用の目安と相場感を理解できる
- 誰が作成するのが適切かを把握できる
- 必要な作成時間と進め方の流れを学べる
- 支援コンサルのサービス内容や費用負担を整理できる
RFP作成支援コンサルティングサービスの相場理解のための基礎知識

- 目的と作成方法
- 作成に必要なおおよその作成時間
- 誰が作成するのが望ましいか
- RFP作成支援とは何ですか?
- 製薬業界の海外市場むけのRFP作成支援サービス
目的と作成方法
RFP(Request for Proposal)の目的は、単にベンダーに見積もりを依頼することではなく、自社が本当に解決したい課題や達成したいゴールを明確に伝え、最適なパートナーを選定するための基盤をつくることにあります。
適切に作成されたRFPは、ベンダーの提案内容を公平に比較できる環境を整えると同時に、後々の契約交渉やプロジェクトの進行をスムーズにします。
逆に、曖昧な要件定義や抜けのある情報提示では、提案の質がバラバラになり、比較検討が困難になるだけでなく、失敗や後悔につながるリスクが高まります。
作成方法としては、まず社内で目的や課題を明文化する段階から始まります。
その上で、要件の優先順位付けや、必須条件と希望条件を区別して記載することが大切です。また、スケジュールや評価基準をあらかじめ提示することで、提案側も戦略を立てやすくなります。
さらに、提案依頼の背景や利用予定のシステム環境、運用体制なども盛り込むと、より具体的で実現可能な提案が得られやすくなります。なお、RFPの基本と活用のメリットに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
- 👉 RFPの基本と役割
- 👉 RFPを活用のメリット
RFP作成に必要なおおよその作成時間
RFPの作成にかかる時間は、プロジェクトの規模や関与する関係者の数によって大きく変わります。小規模な案件であれば1〜2週間程度で草案をまとめられる場合もありますが、一般的には3〜6週間程度を見込むのが現実的です。
特に、国際案件や規制が厳しい業界では、翻訳や法規制の確認が加わり、さらに2〜4週間を要することも珍しくありません。
十分な時間を確保することが、結果的にコスト削減にもつながります。
なぜなら、拙速に進めた場合、レビュー不足から要件の漏れや矛盾が発生し、後工程で大幅な修正が必要になるからです。
作成プロセスでは、初期段階で検討会を設け、目的とスコープを確定させ、レビュー回数と日程を前もって調整することが効果的です。
関係部門を早い段階で巻き込むことで意見を集約しやすく、合意形成がスムーズになります。以上の点を踏まえると、十分に余裕のあるスケジュール設計が、品質と効率の両立につながると考えられます。
RFPは誰が作成するのが望ましいか
RFPの作成は、調達部門や事業責任者だけではなく、プロジェクトの成功に関わる複数の部門が協力して行うのが望ましいです。
具体的には、技術要件を把握するIT部門、契約条件を整理する法務部門、コストや調達プロセスを管理する購買部門などが主体となり、それぞれの視点を反映させていく必要があります。
さらに、実際の利用者となる現場部門の意見も盛り込むことで、実務に即した提案依頼書が完成します。
費用との関係で考えると、草案を自社で用意するのか、それとも外部のコンサルに依頼するのかによって大きく変動します。
自社で草案を作れば初期費用を抑えられますが、不十分な内容では後の修正に時間とコストを費やすことになります。
一方、外部に委託すれば費用は増えますが、専門家による体系的な設計が得られるため、結果的に効率的になるケースも多くあります。
実務的には、社内で基本方針や骨子を固め、外部が客観的な視点で文書化やリスク検証を担う分担方式が効果的です。
RFP作成支援コンサルティングサービスの活用という手段
RFP作成支援コンサルティングとは、提案依頼書をゼロから整備する過程で、外部の専門家やコンサルタントが発注企業をサポートするサービスを指します。
単なる文書代行ではなく、要件定義の言語化、評価基準の設計、ステークホルダー間の合意形成など、調達活動全体に関わる包括的な支援が行われます。
支援を受けることで、発注企業は意思決定の基盤を整備でき、複数ベンダーからの提案を公平に比較することが容易になります。
支援の形態は業界によって異なります。
製薬業界のように専門性が高い業界では、依頼企業が草案を用意し、支援側がスコープや方法論を補足する方式が一般的です。
一方、ITやウェブ制作分野では、支援コンサルがヒアリングを通じてゼロからRFPを作成するケースも多く、自社のニーズやリソース状況に応じて選び分ける必要があります。
支援を活用する最大のメリットは、要件の抜け漏れを防ぎ、後戻りのリスクを低減できることです。ただし、外部に任せすぎると自社の戦略意図が反映されにくくなるため、あくまで発注側が主導しつつ適切な役割分担を行うことが大切です。
こうした支援は、効率性と品質を高める有効な手段として、多くの業界で採用されています。
製薬業界の海外の市場調査のRFP作成支援サービス
製薬業界で海外市場を対象にしたRFP(提案依頼書)を作成する場合、通常の市場調査とは異なる課題が多く存在します。
各国ごとの薬事規制、臨床試験の進め方、倫理審査の手続きなどを正確に反映しなければ、調査会社にとって依頼内容が不明確となり、実務に活かせる成果物が得られない可能性があるためです。
特に欧米市場では規制当局への対応が厳格であり、アジア市場では価格政策や保険制度の仕組みが調査設計に大きな影響を与えるケースが目立ちます。
RFP支援サービスを利用すると、これらの複雑な条件を整理し、調査目的を具体的な依頼内容に落とし込むことができます。
例えば「新薬の上市に向けた受容性調査を行いたい」という要望があった場合、米国ではキーオピニオンリーダーへのヒアリング設計が必要となり、一方で新興国では流通網や価格許容度を把握する調査が優先されることがあります。
このように支援会社は業界知識を踏まえて内容を調整し、依頼企業が見落としがちな要件まで補完してくれます。
Insights4 Pharmaでは、製薬分野の海外市場調査やRFP作成の無料相談を提供しています。初期段階の情報整理や調査の方向性確認にご活用いただけます。
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RFP作成支援コンサルティングサービスの相場|費用の具体的比較

- RFPの作成費用の一般的な目安
- 目的・業界別のRFP作成費用比較
- 支援コンサルに依頼するメリットとデメリット
- 提供されるサービス内容とその違い
- 製薬・医薬品業界での市場調査での活用事例
- 海外市場調査を成功させるために不可欠なRFP作成と活用のポイント
- RFP作成支援でよくある質問
RFPの作成費用の一般的な目安
RFPの作成にかかる費用は、プロジェクトの規模や業界の特性、さらにどこまで外部に委託するかによって大きく異なります。
一般的に小規模な案件であれば30万円から50万円程度、中規模のシステム開発やIT調達では80万円から150万円程度、大規模かつ複数部門が関与するような案件では200万円を超える場合もあります。
費用を左右する最大の要因は、RFPの内容を自社でどこまで準備できるかという点です。
たとえば、草案を社内でまとめておき、外部コンサルにはレビューと改善提案だけを依頼すれば費用は抑えられます。しかし、ゼロからヒアリングを実施して要件を整理し、文書化まで外部に任せるとコストは大幅に上がります。
また、翻訳対応が必要な国際案件や、法規制に関するチェックが欠かせない業界では、追加費用が発生するケースも少なくありません。
したがって、費用感を把握する際は、自社のリソース状況や案件の複雑さを踏まえて幅を持って見積もることが現実的です。
目的・業界別のRFP作成費用比較
RFPの費用は目的や業界によって傾向が異なります。以下の表に代表的なケースを整理しました。
| 業界・目的 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| IT・システム開発 | 80〜150万円 | 要件が複雑化しやすく、技術的な検証を伴う |
| 市場調査 | 30〜80万円 | 適切な調査方法やベンダーの選定・相見積もり |
| ウェブ制作 | 30〜80万円 | デザイン・機能の希望を整理する性質が強い |
| 製薬・医薬品コンサル | 150〜300万円 | 規制・データ要件が厳格で専門的知識が必須 |
| 製造業・調達 | 100〜200万円 | 調達範囲が広く、部品や工程ごとの整理が必要 |
| グローバル案件 | 200万円以上 | 翻訳・各国法規制の確認が必須で時間も費用も増大 |
製薬や医薬品業界のように高度な専門性と法規制の確認が必要な分野では、専門家によるサポートが不可欠であり、費用も高止まりしやすい傾向があります。
一方、市場調査やウェブ制作のように比較的短期間で整理できる案件では、コストを抑えやすいのが特徴です。
支援コンサルに依頼するメリットとデメリット
RFP作成を外部コンサルに依頼することには明確なメリットがあります。
まず、客観的な視点で要件を整理してもらえるため、社内だけでは見落としがちなリスクや矛盾点を早期に発見できます。また、コンサルは多数の案件を経験しているため、評価基準や文書構成のベストプラクティスを反映でき、提案依頼書の完成度が高まります。
さらに、プロジェクトメンバーが本来の業務に集中できる点も大きな利点です。
一方で、デメリットも存在します。
外部に任せすぎると、自社の戦略意図が反映されにくくなる恐れがあるほか、費用も一定の負担になります。加えて、外部のテンプレートに頼りすぎると、形式的な内容になり、実際の運用に即さないRFPになるリスクがあります。
したがって、理想的な方法は、社内で骨子や方向性を固めた上で、コンサルがレビューや改善を担う形です。両者の役割を明確にし、主導権を持ちつつ支援を受けることで、効率と品質の両立が可能になります。
提供されるサービス内容とその違い
RFP作成支援サービスは一律ではなく、提供範囲に応じていくつかのタイプがあります。代表的なのは以下の三つです。
- レビュー型
既に自社が作成したRFP草案を専門家がレビューし、抜け漏れや改善点を指摘する形式です。費用は比較的抑えられますが、社内で一定の準備が必要です。 - 共同作成型
ヒアリングを行いながら、コンサルと発注企業が一緒にRFPを作り上げる方法です。自社の意向を反映しつつ、外部の知見を取り入れられる点が特徴です。 - フルサポート型
要件整理から文書作成、翻訳や法規制チェックまで外部に委託する方式です。大規模案件や海外案件に適していますが、費用は最も高額になります。
これらを選ぶ際は、自社のリソース状況や案件の複雑性を踏まえ、最適なバランスを検討することが大切です。
製薬・医薬品業界での市場調査での活用事例
製薬・医薬品業界では、RFPが単なる見積依頼ではなく、規制や安全性に対応するための必須文書として活用されています。
新薬の市場調査を行う際、調査会社に依頼するためのRFPには、対象疾患や調査対象地域、必要な症例数、データの収集方法に加えて自社の開発品の情報など、極めて具体的な要件が盛り込まれます。
この業界では、規制遵守やデータの信頼性が最優先されるため、RFPの段階で詳細な基準を定めておくことが欠かせません。
さらに、グローバル展開を見据えた案件では、各国の規制要件や市場特性を反映させる必要があります。海外の専門性の高い調査会社やコンサルや、多言語対応や現地調査ネットワークを持つ企業を選定する際に、RFPが効果的に機能します。
海外市場調査コンサルタント前田からのアドバイス
海外市場調査を円滑に進め、期待した成果を得るためには、RFP(提案依頼書)の作成が欠かせません。RFPは単なる事務的な書類ではなく、プロジェクト全体の成否を左右する設計図のような役割を持っています。
まず強調したいのは、RFPは作ること自体が目的ではないという点です。もし不十分なRFPを提示してしまうと、調査範囲が曖昧になり、期待していた情報が得られず、費用や時間の浪費につながりかねません。
一方で、外部発注のメリットも見逃せません。支援コンサルに依頼することで、専門的な知見や国際規制への対応力を取り込むことができ、効率的にプロジェクトを進められますが、すべてを外部に任せきりにするのは危険だということです。
外部が設計や実務を担う場合でも、責任の主体はあくまで発注側の自社にあります。つまり、最終的な判断や成果物の活用においては、自社が主導権を握り続けることが必須です。
最後に、RFPは完成した時点で終わりではありません。むしろ、その後の活用こそが重要です。調査会社からの提案を公平に比較する際の基準として用いるだけでなく、発注までの設計図と共通言語として社内外ともに軸となる文書として効果的に活用することが重要です。
私自身、25年以上にわたり海外市場調査の支援を行ってきましたが、RFPを適切に整備した案件ほど、スムーズに進行し、依頼企業が納得できる成果につながっています。
現在、Insights4 Pharmaの前田が直接サポートする海外市場調査コンサルティングでは、RFP作成支援を含めた包括的な相談を承っています。初期段階から専門家と一緒に課題を整理することで、効率的かつ確実にプロジェクトを進められるはずです。海外調査を検討している方は、まずはこちらの無料相談をご活用ください。▶ 無料相談のお申し込みはこちら
RFP作成支援サービスでよくある質問
Q1. RFP作成支援サービスの相場はどのくらいですか?
A1. 規模や業界によって幅があります。小規模案件では30〜80万円、中規模システム開発では80〜150万円、大規模や製薬など専門性が高い分野では200万円以上かかることもあります。
Q2. 誰がRFPを作成するかで費用は変わりますか?
A2. 変わります。自社で草案を準備し、外部はレビューのみを行う場合は低コストですが、ゼロから外部に任せる場合は費用が大きく上昇します。
Q3. RFPの作成時間はどのくらい見込むべきですか?
A3. 一般的には3〜6週間程度です。国際案件や規制対応が必要な業界ではさらに2〜4週間加わることもあります。十分な時間を確保することで修正コストを防げます。
Q4. 支援コンサルに依頼するメリットは何ですか?
A4. 専門家の知見で要件の抜け漏れを防ぎ、公平に提案を比較できる環境を整えられる点です。経験豊富なコンサルは効率的な進行を可能にします。
Q5. RFP作成支援サービスを効果的に活用するにはどうすればよいですか?
A5. 相場を理解したうえで依頼範囲を明確にし、自社が主導権を持ちつつ外部に不足部分を補ってもらう形が効果的です。業界特性に応じた選び方も欠かせません。
RFP作成支援コンサルティングサービスの相場比較 成功のための活用ポイント
- RFPの作成費用は規模や業界で大きく変動する
- 小規模案件は30〜50万円程度が目安となる
- ITやシステム開発では80〜150万円程度が一般的である
- 製薬や医薬品業界では専門性の高さから150〜300万円が相場となる
- 国際案件は翻訳や規制確認が必要で200万円以上かかることもある
- RFP作成には平均で3〜6週間程度の期間が必要である
- 国際案件や規制の厳しい分野ではさらに2〜4週間を要することがある
- 誰が作成を担うかによって費用と効率に差が出る
- 自社で草案を作れば費用を抑えられるが品質リスクがある
- 外部コンサルに全面委託すると高額だが完成度が高まる
- 支援コンサルは要件の抜け漏れを防ぐ役割を果たす
- 提供されるサービスはレビュー型、共同作成型、フルサポート型がある
- 製薬業界では規制対応やデータ要件を満たす設計が必須となる
- RFPは見積依頼ではなくベンダー選定の基盤をつくる役割がある
- 十分な時間を確保することがコスト削減と成功の鍵となる
